宿泊業界の未来は?

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ビルト&スクラップ?

稼働率を維持するには

宿泊施設の需要予測に基づき、各地で急ピッチな供給が進んでいる。
一方で飽和状態や供給過剰の懸念も消し去ることはできない。
2016年のホテルの稼働率は大阪府83%、東京都79%、愛知県70%、福岡県70%、京都府67%となっており、全国平均60%に対して特に大都市の稼働率が高くなっている。
飽和状態・供給過剰に転じた場合、稼働率の低下は値崩れを引き起こし、その結果生じる利益率の低下に耐える体力の無い施設は縮小や撤退の判断を迫られることになる。
特に地価や人件費の高い都市部においてはリアルタイムで判断せざるを得ない。
それぞれの施設は生き残りをかけ、従来の宿泊以外に新たな付加価値や利便性の高いシステムを取り込む努力が不可欠になる。

ビジネス・シングル、ホテルシップ

ホテル建設ラッシュの中で特に部屋数を増やしているのがビジネスホテルだ。
アパグループ、東横イン、共立メンテナンスなど、2020年に向けて大幅増を計画している。
一方でシングルルームを増やすホテルが多いという点をひずみとして問題視する見方もある。
足元の利益率を見るとシングルルームは収益性が高いが、五輪観戦や観光目的の外国人ファミリーには使いにくいからだ。
部屋数を増すビジネスホテルにとっては特に短期的、中長期的な戦略が求められる。
東京湾ではホテルシップの活用に向け着々と準備が進んでいる。
一義的には五輪時の宿泊施設不足解消が目的で、クルーズ船の誘致や港湾整備、災害時の対応準備という意味も持つが、ホテル建設ラッシュに一定のブレーキをかける役割も期待できるのではないだろうか。