宿泊業界の未来は?

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官民挙げてのホテル建設ラッシュ

その後も伸びる?訪日外国人

JNTO日本政府観光局の統計データによると訪日外客数の総計は次のようになっている。
2015年1,974万人(伸率47.1%)、2016年2,404万人(同21.8%)、2017年2,869万人(同19.3%)、いずれも高い伸び率で推移している。
さらに総数の84~85%はアジアからとなっており、アジアの経済発展が今後も見込めることを考えると、東京五輪の後も一定程度の訪日韓国客は期待できそうだ。
国連世界観光機関も2010年からの20年間に世界全体の国際観光客数は年3.3%増加すると予測している。
また2010年6月、経済産業省が「クール・ジャパン室」を設置して以降、ポップカルチャーを含むコンテンツの発信が国策として戦略化され、現在もブームが続いていることを見ると、2020年以降の訪日観光客が激減するとは考えにくい。

インバウンド増加は旅行ニーズの多様化へ

訪日外国人数増加は旅行者のニーズ多様化を伴う。
従来は地元住民しか利用していなかった飲食店が外国人観光客で賑わったり、決してアクセスが良いとは言えない温泉地に英語・中国語の案内が追加されたりする例はすでにしばしば報道されている。
SNSで発信される情報が増えるに従い、従来のメディアでは紹介される機会のなかった場所まで外国人旅行者の訪問先・滞在先は多様化し、そこでのつぶやきや写真がさらなる訪問者を呼び寄せる。
2020年はオリンピック・パラリンピック競技会場周辺都市を中心にした需要増が予想されるが、五輪後のトレンドとしては観光客訪問先はより多岐にわたると思われる。
政府も「明日の日本を支える観光ビジョン」において地方の旅館等の稼働率が低い点を課題に挙げ、インバウンド対応に具体策を掲げている。
このニーズの多様化は、一方では大幅に客室数が増えた後の大都市の宿泊施設の競争激化という懸念にもつながる。